2003

パヴィヨン・ブラン・デュ・シャトー・マルゴー

2003
9月1日に開始した収穫時には、赤ぶどう品種に比べてソーヴィニヨンの成熟は天候条件の面で若干劣ると思われました。酸味は非常に低く、過去2年に比べると糖度も不十分。おまけに醗酵後に行なったテイスティングの結果はどちらかというと期待はずれ。アロマも弱く余韻も短く。ところが、樽内熟成が進むにつれて香りは開花し、洗練され、今日では、特に魅力的に仕上がっています。また、味わいには予測していなかった広がりが生まれ、偉大なるヴィンテージに並ぶレベルの粘性と余韻の長さが備わっています。なんという驚き!我々はこんな風に熟成する白ワインを目の当たりにするのはこれが初めてです。急ぐことなく飲むべきワイン。(2018年10月)

Margaux

気象条件

非常に早生の2003年は、なにより夏の並外れた暑さが印象に残る。極端と呼ぶこともあるこうした気候条件は、多くの疑問や往々にして不安を引き起こした。しかし最も偉大なテロワールは、ブドウの実に完璧なバランスの成熟を確実にしながら、見事に窮地を巧みに切り抜けることを心得ていた。


ブドウの収穫は1893年以来最も早い時期の収穫の年だった1989年のように、9月10日に始まった。