2009

グラン・ヴァン・デュ・シャトー・マルゴー

2009
2009年はおそらく、我々がこれまでに試飲した過去30年の中でも最高レベルに若くして偉大なシャトー・マルゴーでしょう。


自然条件だけがその要因ではありません。ファーストラベルに選ばれたのは収穫のたった36パーセント(瓶詰め時の31パーセント)。これほどまでの偉大なるヴィンテージにしては、選別は容赦ないものでした。2009年、最高品質のテロワールで育ったぶどうには、まさに卓越したレベルに到達した凝縮性、フィネス、バランス、みずみずしい風味がもたらされ、とにかく実力以上の力を発揮した年でした。カベルネ(アッサンブラージュの87パーセントを占める)は唯一比較できる対象としては2005年くらい。そしてさらに柔和です。その他メルロはロットふたつ(9パーセント)だけが選び出され、これにはまさに比類の出来栄えです。カベルネ・フラン(2パーセント)とプティ・ヴェルド(2パーセント)、これも歴代最高レベルです。シャトー・マルゴー2009年は、タンニンのたくましさとしなやかさ、たしかに2005年を彷彿とさせますが、そして1990年のような優しさが印象的な、なんとも規格外のワインです。アルコール度数はかろうじて13度を超え、後味には忘れがたい余韻が残ります。いつ飲むか?返事に困る質問です。今すでに美味しいですし、熟成のポテンシャルは壮大ですし。(2018年10月)

Margaux

気象条件

寒く乾燥した冬の後、4月は寒く雨が多く、したがって発芽は比較的遅く、芽の発育はむしろゆっくりだった。しかし5月1日から気温は明らかに上昇し、平均より上で落ち着いたが、だからといって極端になることはなかった。よって開花は素早くまた完璧で、非常に均質の成熟を約束した。同時に私たちが当時規模も期間も予想しなかった乾燥が停滞し始めていた。2005年は別として、非常に少ないヴィンテージがこのような現象を体験した。7月10日以来、10月14日の収穫の最後まで実際には雨が降らなかった!このような条件は、特にブドウの木に規則的に水分を供給することを保証することができ、同様に最も偉大なテロワールには好意的であり、同様にメルローよりも乾燥に敏感ではないカベルネ・ソーヴィニヨンにも好意的だ。その代わりに、粘土質に恵まれた土壌より軽い土壌のブドウの木は、ブドウの実が完全に成熟するのが難しい。夏に乾燥し、時折日中に非常に気温が上昇するような場合には、夜は涼しい状態が続いた。この1日の寒暖の大きな開きが、赤ブドウの皮のタンニンとアントシアニンの蓄積を促進し、特にソーヴィニヨン・ブランのブドウの実のアロマの爽やかさを守った。すべての要素が、2009年を非常に偉大なヴィンテージにするために、徐々に動き出していた。(9月24日の収穫の初め)