1999

グラン・ヴァン・デュ・シャトー・マルゴー

1999
1999年は1998年と同じタイプのシナリオで進みました。8月から9月頭には異例なくらいの好天が続き、ぶどうはほぼ完璧と言える状態にまで熟度を進めました。それから9月末には激しい降雨があり、偉大なるヴィンテージ特有の熟度には数日の差で達することができないか、1998年はこのパターンですね、あるいはわずかに水っぽく希釈するか。1999年はこちらのパターンでした。いずれのケースもワインは「ほぼ」偉大なるヴィンテージに仕上がったと言えます。大切なのは何よりも8月の好天で、収穫時の多少の雨は、たとえ激しく降ったとしても、致命的欠点にはなりにくいと言うことです。


シャトー・マルゴー1999年は、そのフィネス、凝縮性、複雑な香りが特徴的です。香りは、極めてピュアで優れたクラシシズムを感じさせます。味わいは最初は繊細でしなやか。それから優しさと粘性、濃度を感じます。後味の余韻の長さにこのワインの真のたくましさが確認できます。魅力たっぷりのシャトー・マルゴー。いま飲むのを我慢するのも一苦労のワインですが、これからまだまだ我々を驚かせてくれるでしょう。傑作。(2018年10月)

Margaux

気象条件

時期の早い開花の後で、夏は暑く陽射しに恵まれ、時折局地的な雨を伴った。天候条件はブドウの実の成熟に非常に好意的だったが、それはべと病にも言えた。8月20日から9月10日の間、天候が非常に乾燥したので、ブドウの成熟と凝縮性が素晴らしいレベルに達した。それから9月の終わりまで激しい雨が続いた。(9月22日の収穫)