2016

パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー

2016
パヴィヨン・ルージュ2016年は、今年も極めて厳格な選別の対象となり(収穫の26パーセント)、数年前まではシャトー・マルゴーに回されていた区画から生まれたワインをも含んでいます。これもパヴィヨン・ルージュに対する我々の妥協しない生産姿勢の表れです。


アッサンブラージュにおいても同様の方針が示されています。:カベルネ・ソーヴィニヨンが84パーセント、メルロ13パーセント、プティ・ヴェルド3パーセント。カベルネ・ソーヴィニヨンのロットはとにかく素晴らしく、タンニンの織り目は濃密かつ絹のようになめらかで、輝きと余韻の長さをもたらしています。
もうセカンドワインというに止めてはおけない仕上がりです!(2017年4月)

Margaux

気象条件

冬はきわめて雨が多く、比較的温暖な気候で、芽吹きは例年より早く、3月の最終週でした。どちらかというと乾燥していた2015年に続く年の初めの3か月間は、400mmの降雨量があり、そのおかげで自由地下水を再生することができました。類似した春の降雨も、多量であったという印象でしたが、実際には、過去30年間の平均雨量と同程度でした。それでもブドウの樹は、たぐい稀な素晴らしい日差しの日々に恵まれ、6月6日と8日の間に開花を迎えました。



 夏の厳しい乾燥との対照も、同様に印象的でした。7月、8月の降雨量は、わずか8mmほどだったのです。とはいえ、とても樹齢の若いブドウの樹ですら、水不足の兆候はわずかなものでしたが、特に古木の区画は完璧に対応し、どれほどこの植物が気候に見事なまでに適応することができるか、改めて私たちは実感しました。乾燥した気候であったものの、夏は例外的な暑さではありませんでした。唯一8月の半ばから後半にかけては、例年以上の暑さが目立ちました。これらの要因が結びつき、色付き期はかなり時間的なずれが生じました。9月中、日中は乾燥し、夜間は冷涼な気候のおかげで、ブドウが最後まで熟すのに好適なコンディションとなりました。

 赤ワイン用ブドウの収穫は、これまでのシャトーの歴史の中で最も分散し、9月23日から10月18日にかけて行われました。

 夏の間中、新たに偉大なヴィンテージが生まれるであろうと思いをめぐらし、日に日に気持ちが高揚しました。