2006

パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー

2006
2006年、パヴィヨン・ルージュは生産の半数以上を占めています。10パーセント近くはサードワインに回されているのですが。アッサンブラージュのほとんど、40パーセントはメルロです。フィネスもたくましさも十分で、しっかりと満足いく役割を果たしています。ただ唯一、気品に関しては、それはカベルネにのみ与えられた特性でしょう。カベルネは全種合わせると55パーセントと主要品種です。ファーストラベル同様、もちろんそのレベルには差がありますが、同種はタンニンのパワーと類い稀な活力を2006年にもたらし、またいずれの品種の特徴も4パーセントのプティ・ヴェルドによって補強されています。アッサンブラージュでのこのような品種の使い方はパヴィヨン・ルージュにおいてはクラシカルです。


そしてそれがうまくいく。パヴィヨン・ルージュ2006年は、たくましく風味良く、みずみずしくかつ硬さがある、そんなワインです。今は少々こわばっているかもしれませんが、芳醇さとバランスは健在で、今後数年は素晴らしい熟成を保証する要素を含んでいます。(2018年10月)

Margaux

気象条件

とりわけ2月がむしろ寒かった冬の後は、幸い2005年よりも湿度が高く、春は非常に乾燥し、私たちは殆ど水不足を心配し始めるほどだった。しかしこれは、どれほどブドウの木が乾燥に順応し、とりわけ偉大なテロワールは、この自然の行き過ぎを非常に上手に緩和することを忘れることだったようだ。4月11日の霜によって、ヴィルフガス地区の私たちの凍結防止システムが異常をきたした。この区画は、パヴィヨン・ブランを生み出すが、潜在的な収穫は深刻に削減された…。


開花は素晴らしい条件で行われ、先立つ2年に非常に近い日に、平均的な量で赤の収穫を予測させた。次に夏は暑く7月後半は酷暑でさえあった。その後8月は僅かながら7月より涼しかった。何よりむしろ乾燥した。2003年の同時期に比べ、7月と8月はもっと雨が降るはずだったのだ!
9月はいつものコントラストを示した。すなわち最初の10日が非常に暑く乾燥し、それから収穫の初めまで穏やかで湿度が高く、充分に乾燥した。それからゆっくりと収穫ができた。このシナリオは、1996年のシナリオに奇妙に似ている。この年、同じような夏の雨が降り、8月末に、非常に好意的な同じような期間、9月の初めから収穫の終わりまでまさしく同じ降水量を経験したのだ…。(9月19日の
収穫)