2015

マルゴー・デュ・シャトー・マルゴー

2015
マルゴー・デュ・シャトー・マルゴー 2015は、過去に類を見ないレベルで厳選を重ねて実現したシャトー・マルゴーのサードワインです。したがって、全生産の実に4分の1近くがフォースワイン(バルク販売向け)へと格下げされています。


この決断あってこそ、今日現在、かつてないほどにおおらかで「開いた」風味のマルゴー・デュ・シャトー・マルゴーの誕生につながったと言えるでしょう。
ほのかにスモーキーさが香り、同時にフローラル系あるいは赤系果実のニュアンスが広がります。すでに十分に豊かな香り表現。とても新鮮なまろやかさに包まれ、優美で繊細な味わいのワインです。
偉大なるヴィンテージ特有の凝縮感さえも忘れさせるかのような、風味あふれる飲み心地!濃醇さとともに長い余韻の残る後味へと導かれ、柔和な味わいが豊富なタンニンをそっと包み隠す、そんな仕上がりのワインです。

Margaux

気象条件

例年に比べてかなり気温の低い冬となり、そのため芽吹きは、時期が遅れたものの、一斉に歩調の合った状態でした。そして春は日差しが多く乾燥した絶好のコンディションだったおかげで、テンポの速い均質的な開花を迎えました。暑さと乾燥は6月、7月まで長引き、最も気候に敏感な区画はとくに、水ストレスに見舞われることを懸念するほどでした。幸いにも8月に、適時の程よい雨に恵まれ、色付き期間が短縮し、均質化につながりました。9月に再び乾燥した気候に見舞われましたが、日中暑く、夜は涼しい、という組み合わせだったおかげで、豊富な糖分は美しい酸と調和がとれ、タンニンも滑らかで、複雑性に満ちた潜在能力のあるアロマを備えたブドウを得ることができました。



赤ワイン用ブドウの収穫は、9月18日から10月6日まで。ブドウは小粒で皮は厚みがあり、タンニンは濃厚になるであろうと予感させます。

2015年の状況は、2005年や2009年、2010年と並んで、まさしく偉大なヴィンテージの特徴をあわせ持つと言えるでしょう。