2010

マルゴー・デュ・シャトー・マルゴー

2010
驚異的な2010年!2009年に頂点を極めたと思いきや、2010年もそれに匹敵するものになりました。さらに、2010年のマルゴー・デュ・シャトーマルゴーは、2009年にはなかった選別に恵まれました:出来の悪い下級区画が、量り売りの4級ワイン用として選ばれたのです。



このマルゴー・デュ・シャトーマルゴーは、2010年ヴィンテージの素晴らしい品質を忠実に反映しています:複雑で深く、混じりけのない繊細な香味、豊かで濃厚な引き締まった存在感。口の中で余韻が長く続く繊細な味わいです。アフターテイストは、やさしく、フレッシュで芳香豊か。すでに飲みやすいワインではありますが、その極みに至るまでにはまだ時間がかかります。今日では最高峰のヴィンテージワインです。

Margaux

気象条件

むしろ寒く乾燥した冬によって発芽はかなり遅れ、その後春の一定しない天候条件によって、開花は大抵不均質になり、メルローの老木では少々の花振いが発生することもあった。いつものように偉大なテロワールはその独自のリズムを強い、気候の不測の事態を操る印象を与えた。すなわちそこでは、開花は素早く均質で、完璧に上手く行った…。しかしこの土地に特に好まれるカベルネ・ソーヴィニヨンは、必然的に花振には殆ど敏感ではなかった。


6月末から収穫の終わりまで、私たちは再び、秘密を持っているボルドーの非常に偉大なヴィンテージだけが持っている乾燥のタイプを経験した。すなわちブドウの木の過度の成長を引き起こすための水分が余りないということであり、けれどもブドウの成熟を促進し、ブドウの実の凝縮性を活発にするためには、まさにこのことが必要なのだ。 私たちには、2009年または2005年の条件を同じ方法で少しずつ繰り返しているように見えた。
しかしヴィンテージは、決して全く似ていない。2010年は、2009年と同じ位乾燥したが、もっと涼しかった。真夏の気温ではないが、夜は常に涼しかった。この相対的な涼しさは、乾燥の影響を和らげ、恐らく偉大なテロワールのなんらかの若いブドウの木が品質の許容限度レベルを手に入れることを可能にした。またすべてのセパージュのアロマの表情に恩恵を与えた。特にソーヴィニヨン・ブランとカベルネにおいて顕著だった。
また乾燥によって酸味における非常に素晴らしいレベルを留めることができた。このことは、高いアルコール度数とのバランスにおいて理想的だった。(9月22日の収穫の初め)